認知症

■認知症とは?
認知症 (痴呆)とは、「脳の後天的な器質障害により、一旦獲得された知能が、持続的かつ比較的短期間のうちに低下し、日常生活に支障をきたすもの」 をいいます。
記憶・判断・言語・感情などの精神機能が低下、慢性化する状態で、病気によって起こります。
「認知症」という呼び名は、2004年に厚生労働省より「「痴呆」に替わる用語について」 という通知が出されてから使われるようになったものです。

■高齢者と認知症
65歳?69歳では、 老人100人に対する認知症老人の割合は、1?2人であるが、85歳以上では老人3?4人に対して認知症が1人と、加齢によって急増します。
認知症の要因としては、以下の2点が挙げられます。

1.聴力や視力低下かどの身体的な機能低下
2.入院、転居などの急激な環境変化に伴うストレスの増加

認知症は、以下のように進行します。
第1期(初期):意欲の低下、社会の動きに対する無関心など
第2期:性格特徴の誇張、心気症。昼間によく寝たり、夜間に眠れないなど。
第3期:重篤な見当識の喪失、判断力の貧困化、作話持続が目立つ。
第4期:四肢の硬直、吸引反射などの特殊な神経症状。

■老年痴呆の種類
老年痴呆の種類として、

1.アルツハイマー型痴呆
2.脳血管性痴呆

の2つがあります。
アルツハイマー型痴呆は、70歳以上に発病することが多く、女性の多いのが特徴です。
見当識は低いが、行動範囲は広いため、介護負担が大きくなります。

脳血管性痴呆は、50歳以後に、加齢とともに増加していく、男性に多いのが特徴です。
脳動脈硬化をもとに、脳梗塞や脳出血をおこし、広範囲に脳組織が障害を受けることが原因で起こる疾患です。
認知症の老人の約60%が、脳血管性の痴呆です。